開催概要

        ■ 社会起業支援サミット2009 in 岡山 ■
               開催日程の決定!

         主催:社会起業支援サミットin岡山実行委員会
         協賛:岡山大学生活協同組合

        日時7月26日() 14:00~17:00
        場所岡山大学 教育学部棟 1F 5101教室
        概要:県内の社会起業家による講演
             パネルディスカッション
             << 参加団体はこちらから!! >>
             17:30~ 交流会 (希望者のみ)
        対象:学生、若手社会人、一般市民

   ------->> 参加申し込みはこちらから (参加無料)<<------

          ☆以下のような方の参加をお待ちしています
           ・就職活動を始めた学生
           ・地域社会に貢献したい人
           ・いずれ起業してみたいと思っている人
           ・社会起業…?という人
           ・岡山(地元)が好きな人

2009年7月14日火曜日

取材 : 吉備人出版




あなたはどんな本を読みますか?

雑誌? 小説? エッセイ? 歴史?

色んな本がありますが、岡山に関する本、読んでみたくないですか?

岡山の中に、地域を大切にする出版社があります。

岡山にいるからこそできる本、岡山でなければできない本がたくさんある-そんな思いを大切にしながら1冊1冊を丁寧に出版されています。


今回、パネリストとしてお越し下さる、吉備人出版の山川さんに取材を行ってきました。

とてもお忙しい中、時間をとって下さいました。


岡山だからこそ、できる本。

今回は、そんな本たちの仕掛け人をご紹介します。

******************

――吉備人出版とはどのような出版社なのでしょうか。


組織形態は株式会社

従業員数 4人

1995年創業 現在15年目

――起業のきっかけとはどのようなものでしたか?


 生活情報紙の編集をしながら、新しい地域の本を作りたい、自分の手で新しい出版社の形をつくりだしてみようと思うようになった。大手出版社や印刷会社の下請けではなく、独立した、自分たち自身の思い描く編集・出版社を。「同時代に生きる読者のために、時代に合った地域の本を届けよう。新しい時代の新しい地域の本をつくろう」という思いが強かった。


――他社との違いとはどのようなところだと思いますか?

   学術書からガイドブック、ウエブサイトまで、編集・出版に関するものはすべてフィールドだと思って仕事をしている


――地域の中の意識とは?


いつも思うのは、私たちが生活しているこの地域に出版社がなかったとしたら、どうなのだろうということ。岡山には、戦後間もないころから「岡山文庫」という地域出版の草分け的な存在で全国的にも知られる地域出版を続けている日本文教出版があり、地元山陽新聞の出版局が70年代から90年にかけて精力的に出版活動を展開していた。また、80年代は手帖舎が文芸ジャンルを中心に良質な書籍を数多く刊行していた。

歴史や民俗、文化、文芸など「地方出版」で扱う基本的なジャンルは継続的に刊行されており、岡山をテーマにした本、岡山にいる書き手の本は、あるのが当たり前だった期間が長かったともいえる。

しかし、吉備人が地域出版社として産声を上げた当時、「地域出版の豊かな時代」からはかなり様相は変わっていた。

読み手、つまり読者の減少、言いかえれば「本が売れない」現象は、出版社の存在自体をストレートに脅かす。「売れないから出さない」という市場原理のなかでは、地域出版は成り立ちにくくなった。

本の出し手(地域出版社)がなくなれば、書き手は地域での発表の場を失い、魅力的な地域の本はますます出にくくなる。書き手も育たないし、地域の歴史や文化の掘り起こしそのものが停滞することはいうまでもない。

つまり、「出した本を売って成り立つ」という当たり前のことが、地域出版では必ずしも成立しない。成立しないと言い切ることができないまでも、困難であることは事実である。したがって、地域出版は、一般的に思われている「出版」という概念(システム)とはまた別の土俵で勝負するものだと考えなければならないのではないか。

そう割り切ってしまえば、「地域出版」という個別のフィールドで、その事業が成立する仕組みを考えればいいのである。

――今後の展望は?


つい最近までは、チャンスがあれば地域から全国展開できる本を出したい、販売部数が数千の単位から数万の単位へ、全国の主要書店で吉備人出版の本を――そんな拡大志向的な発想をどこかに持っていた。それはまさに「市場原理」にとらわれた戦略だった。

「そうではない、地域の出版社は地域出版社なりの生き方」を模索し、地域の出版社が当たり前に存在するようなビジネスモデルを確立したい。

――サミットで伝えたいことをお願いします。


本を編集し、出版することは、世代や場所を超えて人と人とをつなぎ、記録として次世代に伝える役割を担っている。その営みは、「地域の歴史や文化を掘り起こし、そこで暮らす人々の生活を豊かにする」ことにほかならない。

だから、ぼくたちは本をつくっているけれど、そらはまちをつくっていることに他ならない。「本づくり」は「まちづくり」なのだと。

●執筆者プロフィル

山川隆之(やまかわ・たかゆき)

編集者・株式会社吉備人代表取締役。1955年岡山市生まれ。県立天城高校・三重大学農学部卒業。伊勢新聞記者、生活情報紙「リビングおかやま」編集長を経て95年に株式会社吉備人を設立。『絵本のあるくらし』『岡山人じゃが』『学校の木』『おかやまの建築家』などの編集を担当し、吉備人出版としてこれまでに14年間で約320点を出版。

岡山ペンクラブ会員、NPO法人アートファーム理事。岡山商工会議所岡山文化観光検定試験実行委員。

●社名   株式会社吉備人(きびと)

 発行者名 吉備人出版

●所在地  〒700-0823 岡山市北区丸の内2丁目11-22

●電話086-235-3456 ○ファクス086-234-3210

●振替01250-9-14467

●ホームページhttp://www.kibito.co.jp/ ○books@kibito.co.jp  

●代表者  山川隆之(代表取締役)

●従業員数 4人

●設立   1995年4月

●資本金  1000万円

●主な業務 書籍出版 出版物の企画・編集 PR紙・誌の企画、取材、編集

(2009年7月13日現在)

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