7月11日、土曜日の熱い午後。
実行委員スタッフは、岡山の熱い情熱人に取材に行ってきました。
今回はパネリストの一人、総合学習サポートセンターselfish 内藤さんにイベントの前にインタビューです。
(総合学習サポートセンターselfish : http://selfish.jp/)
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対談 : 総合学習サポートセンターselfish
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――本日は内藤さん、ありがとうございます。
まずselfishというものが、どういう教えていただいてもよろしいですか?
「selfish…どう説明すればいいんですかね… なにかを学びたいと思ったときに、そのひとの受け皿になれる場所になればいいな、ということで始めました」
――selfishというのは利己的な、という意味ですよね? どうしてこの名前をつけられたのですか?
「僕がこの名前 を選んだのはワガママという日本語訳からで、こういう場所をつくりたいという僕自身の“わがまま”と、こういうことを学びたい!という人それぞれの“わが まま”が集まる場所。それぞれが“わがまま”でいいし、それが集まる場所になればいいな、という気持ちで。
塾というには似つかわしいという名前とはよく言われるんですけどね(笑)」
――そういえばそうですね(笑)。私の周りも頭の上にハテナを浮かべた人、何人かいました(笑)
「ですよね。変わった名前だと思いますよ(笑)」
――ですけれど、由来をきくとなるほど、といった感じです!
では、このselfishを始める際のキッカケなんかはありましたか?
「こういう勉強 に関わる仕事をはじめてかれこれウン十年(笑)になるんですけれど・・・。まぁ、長い間こどもたちに関わってきていて、自分自身が教育というものに対して 行き詰った時期があって。すごく大好きな仕事なんだけど、だいすきだからこそこだわる、こだわるからこそ、ぶつかる。ぶつかるから嫌になる・・・そういう 時期がありました。
一度もう、こういった仕事を全部やめてしまおうと思った時期がありました。でもその時に、海外で学ぶ機会も与えてもらえない子どもたちの現状を考えたら、日 本ではできなくても、海外ではまだできることがあるんじゃないかなと。海を渡ろうと決めて。まぁ紆余曲折しながら、数年前にいちど日本を離れて、海外に いって。けれど、海外の現状というのはこちらが思っているよりずっとひどくて。こっちがちょっと行って何かできるほど甘くなくて。でも何かしたいなって。
海外の子供たちのために何かをしたいなって思ったときに・・・・資金的援助、物資の援助とか。そういうことを考えた時に金・モノをつくるのは日本かなって思ったんですよね。
で、一年間だけだけど日本を離れてきて、外から日本を見てたときに『日本の教育界にもまだ自分ができる分野が残ってる』って教えてくださった先生との出会いもあって、そんな形のものを日本でやりながら、再び海外のこどもたちに何かしてあげたいな、と思って日本に戻り、selfishを立ち上げたのが3年前です。」
――外に出られて、問題を見つけて中にもって帰られて・・・
「んー、というか、中にいたから見えなかった。そこにいると固執している部分もあるし、そこを打ち破ることもできなかったんだと思う。だからやっぱり外に出たのは本当によかったと思いましたね」
――selfishは子供たちの勉強の場だと思うのですが、勉強の場具体的にどういうことをされているのでしょうか。
「概要的には塾 と思ってもらえればいいんですけど、そこで教えている子供たちが進学・受験をメインに考えている子たちではなく、学校の授業で勉強が分からなくて勉強が嫌 いという子だったり、発達障害の子たちの学習面のサポートなどもできたらなと思っていて、幅広く対応して勉強している空間なので、いわゆる一般の学習塾と いうがガチガチのものとは全然ちがってて。授業中に笑わないことがないっていう・・・(笑)」
――え、笑わないことがないんですか(笑)それはすごいですね(笑)
「笑わずに勉強しているやつがいたら教室でてけって感じの授業ですね(笑)」
――(笑)。あ、ブログのほうにも載ってる・・・「楽修」・・・らくしゅうってやつですね。
「あれはね、ああ書いて『がくしゅう』って読むんですよ」
――あっ! そうなんですか!! 私、間違えて読んでました(笑)でもなるほど!
「うん。楽し くっていうのがもちろん『楽(がく)』で、『修(しゅう)』っていう字の意味はあの字で学んで身につけるって意味があるんですね。なので、単に学んで身に つけるだけじゃなくて、ひたすら勉強するんじゃなくて、楽しく学んで身につけようっていう、僕がつくった当て字の言葉なんですけど(笑)」
――学校で学ぶ学びと、民間の学びの場って違いはあるかと思うんですけど、そこって何だと思われますか?
「学校だけで学 びの場が事足りれば民間の学びの場はなくなってもいい存在だとは思うんだけど、現実問題では学校だけではなかなか全部の問題にあたれない悲しい現実がある のと、ゆとり教育を言われ続けての面で置き去りにされてきた子どもたちの問題。学力面、学習の授業数の時間数削減だとか、結果的にそういった歪(ひずみ) はすべて子供たちにいっていて・・・子供たちの生きる力がなかなか育っていない。
じゃあ学校ではできないことを外から後押ししていかなければならないんだろうな。学校で足りない部分をサポートしていくのが民間の学びの場かなぁと思っています」
――そうですね。子供たちが学ぶことを楽しめて、次につながっていけばいいなと感じました。
お仕事面だけにとどまらず、内藤さんはいろんなことをされていますよね?
また大きなイベントもあるってお聞きしてますが・・・
「はい。今年が第二回目のイベントになるんですが、422人でひとり100メートルずつ走ってバトンでつないでフルマラソンを完走しようと。
これはまぁ、ギネス記録もあるので、ギネス記録に挑戦しようということでギネチャレ企画というんですけれど。
昨年でいうと下は3歳・ 4歳から、上は60歳台まで。いろんな世代がバトンをつなぐことによって・・・単純につないでいるのは一本のバトンなんですけど、世代をこえていろんなも のをつないでいってくれたらな、と。そういうことにちょっと興味関心がある人が集えることができるイベントができたらなという思いでやっています。今年は 9月21日の開催に向けて準備を進めています。」
――本当に幅広くいろいろとされているんですね。
「いやぁ、楽しいことを探しているんですよ。単純にね」
――岡山の中での楽しい探し、こどもたちも内藤さんのような「楽しい探し」が上手になってくれたらいいですね。
「そうですね」
――またこれからselfishもいろんなことをしていくと思うのですが、展望はありますか?
「そうですね。 教育面ではやっていかなければならないことが沢山あるので、大変な部分ではあるのですけれど、たとえばひとつは高校卒業資格をもつことで、ひきこもり・不 登校のお子さんたちが自信をもって社会に出ていけるような後押し・お手伝いをしていけたらいいなというものもあるし。プラスアルファ、今までお預かりして いる子供たちがどんどん成長していって社会に自信をもって出ていけるような形の学習サポートをしていけたらなと思っています。
で、また最初から持っている国際貢献的な部分として、子供たちにひろく世界のことをたくさん知ってもらって、世界で困っているたった一人や二人の子になるかもしれないけれど、そういう子たちを助ける活動につながったらなと思います」
――では最後に、これからパネリストとしてお迎えすることになるのですが、メッセージをお願いします。
「楽しいことを求めている方はうちに来て下さい。
自分も成長できる。他のひとの成長のお手伝いもできて、それが喜びに変わるような場所になれたらいいな、と思っているので。
そういうことを求めている方。またひととのつながりがほしくていろんなことをやりたい人はどんどん集まってきてくれたら嬉しいなと思っています」
――本当に素敵なお話をありがとうございました。
イベントでも内藤さんのお話、楽しみにしております。
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